死命

「我々は建造能力を奪われてしまったが、新たな悲劇を未然に防ぐために、すばやい行動をとる必要がある。よって、第零遊撃部隊の唯一の生き残りであり、遺跡の力になじみ深い君には新たな任務を与えることにした。それは、遺跡に眠ってあると思われるオリジナルの奪取、もしくは破壊である。」長が命じる。

「君のパートナーとしてミティ導師を同行させる、必ず君を導いてくれるだろう。」司令官らしき男がそう付け加える。パートナーといえば聞こえはよいが、つまるところは私の監視役ということだろう。

・・・

すでに二度もよるべきところを亡くした私は、黙ってそれを受け入れることにした。

行き先はインド、大英帝国最大の植民地だ。ここに遺跡が眠っているという。かつて私が指揮した艦よりも強大な力を持った艦を抱いて。


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